変な目で見る2006年ドラフト総括。
タイミング的に高校ドラフトをすっぽかしてしまったのでまとめて。
先日大学生、社会人ドラフトが行われ、今年の各チームの
交渉権獲得選手が発表されました。
http://www.nikkansports.com/baseball/professional/draft/2006/top-draft.html
今年の特徴としては甲子園の盛り上がり、苫小牧高田中を始め
高い話題性があった高校ドラフト。
話題としては地味だったものの、投手が大変に豊作(特に左腕)だった
大社ドラフト。
共通点としては豊作ながらも各球団の意中の選手は複数人かぶっており、
希望枠は除いたとしても争奪や強行、報復指名が相次ぎそうな
荒れたドラフトになりそうな予感がぷんぷんしていました。
球団には申し訳ないですが見る方にとっては非常に面白いです。
詳しい考察は各ドラフトサイトさんに任せるとして僕はそんな辺りから
今年のドラフトを検証していきたいと思います。
*かなりMonの予想が入ってます
高校ドラフト編
http://live.sports.yahoo.co.jp/sportsnavi/draft1.html
強奪といって今年語らずにいられないのは何と言っても八重山商校の大嶺投手でしょう。
毎年毎年ギリギリまで全く手の内を見せないロッテ。
今年も毎度の如く誰を指名するかを明かしません。
ドラフトの直前の週末にカープが指名を宣言していたPL学園の前田投手を
競合覚悟で指名するという報道が流れます。
…ところがどっこい週明けになるとそれを引っ込め、当日の予想では
これまた西武、ヤクルトが狙っている鷲宮高の増淵投手だろうと言われてました。
ソフトバンクと相思相愛と言われていた大嶺選手。
直前まで「一本釣り」が濃厚と思われてましたが、
蓋を開けてみてびっくりなロッテ指名Σ(゚Д゚;エーッ!
しかも抽選でがっつりとかっさらっていくという見事さ。
一本釣り濃厚だったソフトバンクはシミュはしてたろうとはいえ、
混乱っぷりが伺える高校ドラフトになってしまいました。
ロッテ…ほんに恐ろしい子!!
ロッテの策略は更にカオスを下位に引き起こします。
ロッテは大学、社会人の希望枠を回避したために12球団唯一で
2巡目の選択を行使することが出来ました*1。
そこで、横浜が3巡目(ロッテの直後)で指名を目指していた
地元、横浜高の佐藤外野手を指名します。
困った(?)横浜は島根開星高の梶谷外野手を指名。
結果、玉突き事故が発生。その直後であわよくば指名を
目指してたのではないかと思われる広島カープは水戸短大付高の
会澤捕手を指名する形に。
(もちろんいずれもシミュレーション上では各球団想定内でしょうが)
ロッテは毎年ドラフトをかき回す上に、いつも美味しいところを持っていく…
そんなイメージです。
大・社ドラフト編
http://live.sports.yahoo.co.jp/sportsnavi/draft2.html
強奪ドラフトで今年むしろ燃えまくったのはむしろこちら。
高校ドラフトの報復の如く、いずれもロッテ希望と言われていた
東京ガスの木村投手を横浜が、トヨタ自動車の上野投手を広島が
直前の報道通り選択順の優位をもって強行指名。
ロッテはそこで広島が4,5巡目での指名を狙っていた流通経済大の
神戸外野手を報復といわんばかりに指名(本人も寝耳に水だったらしい)。
奪われた形の広島も横浜か日ハムと言われていた日産自動車の青木投手を指名
…といった玉突き事故が大発生。
毎年どこかしらで強行指名を行っている日ハムは巨人を熱望していた
日大長野外野手に突貫。毎度のことながら交渉はもめそうです。
長野君、強烈に拒否してます…
http://sportsnavi.yahoo.co.jp/baseball/npb/headlines/20061122-00000005-spnavi_ot-spo.html
ちなみに横浜が指名した木村投手も。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20061122-00000070-sph-base
一方の我らがマーティは即刻大阪に飛んで挨拶。好感触。
http://www.chugoku-np.co.jp/Carp/Cw200611220103.html
が、大社ドラフトの(ある意味での)主役はオリックスでしょう。
阪神相思相愛と言われ、ロッテやヤクルトも狙っていた
法大の大引内野手を見事にかっさらい。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20061122-00000030-nks-base
そして選択終了。
まさに泥棒です。美しいほど。
ここで銭形のとっつぁんが遅れて出てきたら次は名言が出てくるくらい。
で、結局どこの球団が一番いいドラフトだったわけ?
ん〜…
高校ドラフトは田中が獲れた時点で楽天。もしくは
増淵と上田を美味しく頂けたヤクルトかなぁと思ってます。
反対だとやっぱ大嶺をかっさらわれたソフトバンク。
対して大・社は確実に今年もソフトバンクでしょう。
希望枠で大隣、3巡目高谷、4巡目森福とか、セコいと言いたくなるくらいです。
痛かったのはことごとく振られまくった楽天…
こうみると高校、大・社の成功失敗チームが逆ですな。
ちなみに我らがカープも個人的には言うことなし。
高校では素材を、大社では即即戦力を。
というか、ここまでコンセプトをしっかり反映させたドラフトを
ファンになってから今まで見たことないです。
懸念だった強行指名の上野投手も合意できそうですし、
絶対的に大成功です。
*1:つまり優先的に選手を指名できる権利を使わない分、高校ドラフトにて1週目が終わった後1番始めに選択できる